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EA運用時の適正ロットの計算方法

KØW(@kowblog_com)です。

前回の記事では
優秀なEAの選考基準についてお話しました。

KØW流 優秀なEAの選考基準KØW(@kowblog_com)です。 EAには無料のものから有料のものまで数えきれないほどあり その性能もピンからキリまで様...

EA(自動売買ソフト)はセットさえしてしまえば
あとは自動でトレードを行ってくれるので
テクニカルやファンダメンタルズといった
技術的な部分を必要としませんが
その分、資金管理が非常に重要であり
これがすべてだと言っても差し支えありません。

EAごとの適正ロットを計算できるようになり
優秀なEAを適正運用ロットで運用し
盤石なポートフォリオを構築できるようになってもらいたいと思います。

適正ロットの計算方法

使う自動売買ソフトが決まったら
運用ロット(建玉)を決める必要があります。

当然ですが
大きなロットで運用すれば大きなリターンが期待できますが
小さいロットで運用すれば小さなリターンを狙うことしかできません。

リスクとリターンは表裏一体で
バランスを考えながらロットを決めていく必要があります。

簡単な例を挙げるとすれば
1ロットで運用すれば200万円の利益になるけど
0.1ロットで運用した場合20万円の利益にしかならない
ってことです。

であれば、高ロットで運用すればいいだけじゃないの?って話なんですが
ロットを大きくすれば負けた際のふり幅も大きくなる現実があります。

だからといってリスクを小さくしすぎるのも無駄なので
効率よく利益を得るためのロットを計算していきます。

必要な情報は最大ドローダウンのみ

運用ロットを決める際に必要なのは
バックテストの「最大ドローダウン」のみです。

このバックテストを使って
100万円の運用をすると仮定してロットを決めていきます。

まず、最大ドローダウンを日本円に変換します。

わかりやすく1ドル110円とした場合
2578.38ドル ⇒ 28万3621円 ですね。

つまり
このEAは過去に28万円の資金の目減りがあったということで
100万円の資金があったとすれば
一時的に72万円になったということです。

この数字を基準として
最大ドローダウンを更新してしまう可能性もゼロではないので
1.5倍の保険をかけておきます。

最大ドローダウン × 1.5倍 =42万5432円

この42万5432円という数字が
ロットを決めていくベースとなります。

で、この数字を使って
”どこまで資金が減っても許容できるか?”を基準に
以下のような感じでロットを決めていきます。

【100万円の3割減まで許容できる場合】
30万 ÷ 42万5000円 × 0.1ロット =0.070588 ⇒ 0.07ロット

【100万円の5割減まで許容できる場合】
50万 ÷ 42万5000円 ×0.1ロット =0.117647 ⇒ 0.11ロット

このように
運用開始直後に最大ドローダウン級の不調期が来ることを想定して
ロットの計算をしていきます。

少し考えすぎかもしれませんが
大事なお金を投資するわけなので
慎重すぎるくらいがちょうど良いと思います。

で、いざ、ロットが決まったら
純益を確認してみましょう。

仮に0.07ロットで運用する場合

30761.40(純益)×110円(1ドル)×0.07ロット=236万8628円

30%の資金減を許容する代わりに
10年間で236万円の資金増が期待できます。

え、少なくない!?

もしかしたらそう思われたかもしれません。

ですが
これは単体で運用した場合の話です。

ポートフォリオを組む

最大ドローダウンを基準にロットを決めていくと
どうしても1つ1つの運用ロットが小さくなってしまいます。

そこで、そのウィークポイントを補うために
複数のEAを同時に運用することをおすすめします。

ちなみに
100万円を元手に5つのEAを運用する場合
1つあたり20万円で設定する必要はなく
すべてのEAで100万円に対するリスク計算をしてOKです。

そうなると最悪、すべてのEAがドローダウンした場合
30%×5=150%の損失になるんじゃないか?
と思うかもしれませんが

同じようなEAばかり集めない限りは
ドローダウン時期が被ることはなく
不調期が分散されるというメリットもあります。

参考になれば幸いです^^